隣の席にあいつが初めて来た時のように、私はまた窓側を向いて寝たフリをした。

授業はやっぱり受ける気になんてなれなかった。

あいつのことが頭から離れなかった。

誰かの為に初めて涙が出た。

バレないように見られないように、そっと袖で涙をぬぐった。

あいつはいつもと変わらずあいつのままで何の変化もない。

でもきっとあいつは気づいてるはず。

自分が教室に入っただけで空気が変わってしまうこと。

皆から冷たい目で見られていること。

先生でさえ見放していること。

あいつは気づいてる。でも知らないフリをしているだけだ。気づいていないフリをしてるだけだ。

そんなことを思うとまた涙が溢れ出てきそうになって

こらえればこらえるほど涙の粒は大きくなるばかりで

袖で拭きたくても、もう袖は私の涙を吸えないほど私の涙を吸っていて流れ出るだけだった。

時々流れる風が涙をひんやりと感じさせてくれて慰めてくれてるような、ホッとするような。。。

あいつと同じ風を感じているのが嬉しく思った。



私はあいつが好きなのかもしれない。





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