風が吹く度にパラパラと音がするので

右を向くとあいつのプリントがまた机の上に置かれていて風で揺れていた。

今の自分は自分じゃないように、胸が頭があいつで一杯だ。

ただあいつのプリントってだけでドキドキして何も書いていないのに気になったりする。

今度は左の頬を赤くしてみよう。

あいつの机をずっと見ていた。ずっとずっと・・・

少し朝は寒く感じる風も、とても気持ちよくて心地よい。



唯一感じる癒しの場に来ていたらウトウトと私はいつの間にか眠ってしまった。

全然気がつかず、夢を現実だと思うほど眠りこけ、何時間も眠ったような気がした。

風に起こされ目を覚ますと8時30分。

30分ほどしか眠っていない。

ちょうど学校が始まるベルが鳴り響き、知らない間に皆が教室にいた。

ザワザワとざわめき、カタカタと音がなり、来た時と大違いな空間になっていた。

隣のあいつはいない。案の定は私は眠っていたせいで左が真っ赤だ。

またあいつに言われるんじゃないかという期待を胸に赤くしたのに・・・。

先生が来て皆が自分の席について、それでもまだ少しザワザワして

出席を取り始める。私は当然、、、、返事はしない。



「野村ぁ〜・・・野村ぁ。いないのか?昨日言ったばっかなのになぁ」



先生がブツブツとあいつのことを呟きながら野村の出席簿にバツをつけようとしていた。

今日もいないのか。

ヨロシクなんて言いながら結局来ないんじゃヨロシクも言えないじゃない。



ガラガラガラッッッ!!!!



「やっべぇ〜遅れた!!俺遅刻!!!?」



「まだ出席取ってる所だからオマケしてやるよ」



「良かったぁ〜〜サンキュー先生」



そう言うとあいつが来たせいで重くなった空気の教室を相変わらずな態度で、あいつは私の机の隣に座った。

走ってきたのか、少し息が上がっている。



「ふぅ〜〜〜・・・寝坊しちゃったよ」



あいつが寝坊??そんな可愛いコトバを言ったと思うと、何故か笑みがこぼれてしまった。

笑っちゃいけないと思ってすぐに隠したけれど



「田宮さん今笑った?」



あいつにバレてしまった。どうしよう怒られる、少し怖くなった。

でも私の名前を呼んでくれたことで少し嬉しくなった。

私は何も言わず首を横に振り、あいつにソッポをっ向いて寝てしまった。

左側はもう赤くなくてあいつに言われることもなかった。

そのかわりに私の顔は今寝たばかりなのに、右も赤くないはずなのに

両頬が熱くなるのがわかった。

それを知ってるのは、風の便りを運んでくれた、癒しの、恋の風だけ。





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