AM5時。

普段よりぐっすり眠れたせいだろう。

何時に布団に入ったかは覚えていないけど、夢は見ていない。

熟睡の熟睡で、家族とも顔を合わせていないけれど、とても楽しかったことを覚えている。

沢山笑ったような気がした。生きるっていうのがこんなにも楽しいのか。

小学校も中学校も、今よりは友達は沢山いた。でも心から笑えない自分がいて、毎日辛かった。

辛いのは恋だけじゃないのがわかった、だから高校生になって

友達というものを作らなくなって、それがただ3年続いたというだけ。

そんな日から、いつからあいつがいたのかもわからないけれど

ただの席替えで、たった一瞬の席替えで、私の運命が変わってしまった。



そんなことを思っているうちに家を出る準備はできていて

まだ早いけど、家を出て、朝はまだ少し寒いアスファルトの上を軽快に歩いた。

なんて気持ちの良い朝だろうか。あいつがいなかったら感じなかっただろう。

ありがとう、あいつ。



昨日とは違って、あっという間に学校に着いた。

シーンと静まり返っている、こんな時間に学校に着いたのは初めてだろう。

上履きに履き替えて、外より寒い廊下をパタパタと歩いて

自分の足音しか聞こえなかったけど寂しくなんかなかった。

時々遠くの方で誰かが歩く音や話し声が聞こえて、きっと先生だろうと思いながら教室までの廊下を歩いて行った。

どこの教室を見ても真っ暗で、蛍光灯なんて付いていない。

歩く途中にある水道の蛇口から水がポタポタと流れ出ているのを見つけてギュっと締める。

途端にホっと大きい息が自分の口から出てフっと思ったこと。

私が恋をしているということ。

ウキウキしてしまう恋をしているということ。

誰も知らないけれど、皆知ってるような。。。

そんな気分で誰もいないのに誰かに見られてるような感じで教室に入って電気をつける。

時計を見ると7時45分。

8時30分までに来ればいいのだから、当然皆は来ない。部活の朝練も今はないみたいだ。



皆の机が全部見渡せる自分の席について、カーテンをサーっと開けると

朝日がコッチを向いて笑っている。嬉しくなって窓を開けた。

私の髪が揺れて、ブレザーやシャツの襟が少し揺れて、あいつを想った。





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