あいつがいたから静かだった教室は、いつしかあいつがいなくても静かになっていった。 そんな時期がきたのか。。。。受験。。。 私は別に行きたい所もなく、やりたいこともなく、何をしようとも思っていない。 でも皆は自分の未来のため、将来のために、日々休み時間も勉強しているのだ。 周りがそんな空気でも私は変わらず一番後ろの窓際の席で、窓を開けて サンサンと照らす太陽と、木々が揺れるほどの気持ちのいい風をあいつの席を見ながら感じていた。 あいつはまた来なくなった。明日は来るだろうか、明日こそ、来て下さい。 風の便りを頭の中で思いながら、あいつに届くように飛ばした。 カリカリという鉛筆の音が教室中に響き渡る。 いつもと違う、重い空気。 あいつがいる時とはまた違う、重い空気。 いつでもこの教室、このクラスは、自分のいたくない場所。 重い空気を風で拭きサラってくれるように、いつもと違う大きな風が一度だけ吹いた。 あいつの机の上のプリントは宙を舞って、床に落ち 皆もプリントを、腕で押さえながら落ちないように押さえている。 私は背中を押されたような気がした。 12>>> |
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