非日常だった一人ぼっちの食事も段々慣れてくる

慣れは恐い。

無理だと思ってたことが「慣れ」という一言で片付いてしまうんだから。



最初に梅味を食べて、最後にツナ味を食べて烏龍茶でスッキリさせる食べ方も今では当たり前になっていた

お母さんに作ってもらって一人で食べることにしたい。

そしたらお金もかからないし、一人だし一石二鳥。

でもお父さんが許さないのだ。家族愛という都合の良い時だけ使われるコトバ。

皆で一緒に食べない者は、お母さんのご飯を食べる資格がないらしい。

これが家族愛。

父親流。。。らしい。

そんな生活も今では普通になった。これが私にとっての普通。

これからも家族で一緒に食べようと思う気にはなれない、あいつがいる限り。



久しぶりにテレビを付けてみた。

食べ終わったオニギリの包みをゴミ箱に捨てながら・・・。

もうゴミ箱は梅とツナで一杯だ。きっと数えると沢山あるんだろう。

あいつを好きになってからのオニギリだから、好きな日数分だけの梅とツナ。

テレビから笑い声が漏れる。この時間は面白い番組しかやってない。

残りの烏龍茶を飲みながら少し眩しく感じるくらいの光でテレビが光り、私を照らす。

カーテンのない私の部屋の窓に、自分が映る。

なんて無表情なんだろう。

なんて素っ気無い顔をしているのだろう。

こんな自分を好きになってくれる人なんていない。

自分さえ、自分のことが好きではないのだから。。。



テレビを消した。

部屋は真っ暗になって、目が慣れていない分、すごく真っ暗に感じた。

テレビの静電気のバチンという音がして、街灯とお月様だけで照らされた部屋。

外には車のライトが光って反射しながら、相変わらず私は映ったままだ。

もう見たくなかった、あいつのいない部屋であいつを感じられない部屋が大嫌いだ。

あいつに会いたい。



午後8時。

布団に潜り込んで寂しさで泣いた。





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